目次
中国投資の3つの魅力
中国の株式市場が投資するにあたって、どんなポイントで魅力的・興味深いのか
- 市場規模
- 割安/割高
- 伸びしろ
の3つのポイントから見ていきましょう。
市場規模
中国の株式市場は、今急激に成長しています。
中国には「上海」「深圳」「香港」の大きく3つの株式市場がありますが、これらの株式市場規模は今や世界でもトップクラスです。
時価総額 | 上場企業数 | |
ニューヨーク証券取引所 | 2,677兆0,520億円 | 1,932社 |
上海証券取引所 | 837兆5,866億円 | 1,904社 |
香港取引所 | 735兆9,115億円 | 2,550社 |
東京証券取引所 | 715兆5,247億円 | 2,664社 |
ロンドン証券取引所 | 418兆9,632億円 | 1,122社 |
また、ここ数年の市場規模の成長率を見ても、上海証券取引所と香港取引所の成長具合が群を抜いていることがわかります。
参考:野村資本市場研究所|市場の各種推移≪株式市場≫を元に筆者作成
市場が大きければ大きいほど、投資の機会は広がりますし、なによりも市場全体が成長していれば、平均的に勝ちやすくどの会社に投資しても大きなリターンが期待できる可能性が高くなります。
中国の経済成長は著しく株価も大きく上がっていますが、株式市場の値動きは一般経済よりも1~2年遅れると言われており、ここ数年の中国の経済成長はまだまだ株価に反映され切ってはいないとも言われています。そのため、今後更なる株価の飛躍も期待されています。
割安/割高
株式投資の経験がある方であれば、重々承知しているでしょうが、株価が割安or割高かというのは非常に重要なポイントです。
株価が割安or割高については、会社の「価格」と「価値」を比較して検討します。
会社の価格=株価(時価総額)であり、会社の価値については一般に「資産」「純資産総額」「売上」「利益」などの数字が参考にされます。
割安or割高を検討する上で一般的な指標を元に、中国の株式を世界と確認していきましょう。ここでは最もメジャーな指標である「PER」と「PBR」で比較していきます。
- PER:株価収益率=株価 ÷ 1株当たり当期純利益
- PBR:株価純資産倍率=株価 ÷ 1株当たり純資産
アメリカ、日本、イギリス、中国に加えて、全世界と先進国の比較は以下の通りです。
PER | PBR | 時価総額 | |
アメリカ | 38.6 | 5.1 | 40.4兆 |
イギリス | 34.2 | 2.0 | 2.7兆 |
先進国 | 32.4 | 3.3 | 61.7兆 |
全世界 | 30.2 | 3.1 | 69.0兆 |
日本 | 16.9 | 1.4 | 4.5兆 |
中国 | 15.1 | 1.9 | 2.7兆 |
参考:世界各国のPER・PBR・時価総額 (2021年08月) – myINDEX
他の先進国や世界的な平均値と比べても中国の株式が圧倒的に割安であることがわかります(ちなみに日本も世界と比較すると割安ですね)
既に株価が割高の企業の場合、業績が良くてもそこからなかなか株価が上がらない可能性もありますし、反対にちょっとした業績不振やトラブルなどで一気に大暴落する可能性があります。
伸びしろ
ここまで見てきたように、中国の株式は市場規模が大きくまた今後もさらに成長する可能性を十分にあります。株価は割安で値崩れするリスクも小さく成長余地もあります。
加えて、中国にはまだ外国資本があまり流入してきていません。中国株式市場の海外資本比率は未だ5%にとどまっており、今後大きく増える余地がまだまだ残されています。
※参考までに日本の海外資本比率は30%程度です
中国株式市場の海外資本比率がまだまだ低い背景には、中国が海外からの投資を制限していることが関係しています。
外国人投資家への規制が続いていますが、少しずつ市場は解放されてきており今後一気に資金流入が加速することが予想されます。
海外からの資本が投入され市場に流通する資金量が増えれば、当然のことながら株価全体が底上げされ、それによる利益増にも期待が高まります。
中国で投資できる株式について
- 市場規模が大きく投資機会が多い
- 全体的に割安で下落のリスクが小さく株価が上がる余地が大きい
- 海外資本が流入すれば大きく成長する余地がある
と3拍子揃った中国株式市場ですが、実は誰でも簡単に投資できるわけではありません。
中国に株式市場はいくつかありますが、海外にも開かれている市場は限られています。
中国の株式市場は大きく3つに分かれており、香港・上海・深圳のうち「香港市場」は外国人投資家も投資可能です。
また、上海市場・深圳市場はそれぞれ「A株」と「B株」に分かれていますが、B株のみが外国人投資家にも開かれています。
外国人投資家が投資可能な市場
- 香港市場:可
- 上海市場、深圳市場:A株は不可、B株のみ可
その他の詳しい点については『[基礎知識]中国株式市場の種類とその違い – 海外から投資するには –』で詳しく解説しています。
有効な中国投資の選択肢
大きな成長が期待でき、投資することで大きなリターンが期待できる中国株式ですが、より確実にリターンをモノにするために、具体的な投資の方法について考えてみましょう。
先述『中国で投資できる株式について』の通り、中国の株式で日本から投資できるものもありますが、多くの方にとって中国の企業は馴染みがなく、いくつかある世界的な大企業に投資する程度になってしまいます。
また、中国企業の情報収集や財務分析をするのは難しく、ネームバリューだけで投資すると痛い目を見るリスクも高くなります。
そこで最後に、魅力的な投資機会の眠る中国株式市場に投資する方法について、有効な手段を具体的に考えていきましょう。
投資信託・ETF
まず最初に思いつくのは、個別株が難しければ中国全体にまんべんなく投資する投資信託やETFです。
手軽に投資することができる上、少額からはじめやすく、中国株式市場全体が上向くのであれば、十分なリターンが期待できます。
新成長中国株式ファンドのように注目の銘柄も増えてきているので、色々とチェックしてみると良いでしょう。
中国特化ヘッジファンド
もう一つおすすめは中国投資に特化したヘッジファンドへの投資です。
投資のプロであるヘッジファンドの中でも、早くから中国株式市場に目をつけて下準備を進めてきた先見の明があるファンドにはかなり期待ができるでしょう。
個人投資家が真似することは難しいですが、日本のファンドでありながら、中国投資に有利になるような海外拠点(シンガポールや香港など)も活かして情報収集や事業分析をすれば、投資の精度はさらに高まります。
ヘッジファンドは、投資信託とは異なり最低出資金などが求められるためある程度のハードルはありますが、早めから投資できれば大きなリターンを獲得できるチャンスが広がります。
このサイトでも紹介しているORIENT MANAGEMENT(オリエントマネジメント)などは中国投資を専門にするヘッジファンドとして非常におすすめです。興味のある人は一度問い合わせてみることをおすすめします。