重慶市が最低賃金を16.7%引き上げ
中国の重慶市政府は、万州区などの1類地域で最低賃金を月額2,100人民元(約37,300円)に引き上げると1日に発表した。1,800人民元から、一気に300人民元の調整であり+16.7%にもなる。また併せて、最低時給についても18→21人民元(+3人民元, +16.7%)に引き上げる方針となっている。中国の中央政府は、各地方政府に対して「2,3年に1回以上」の最低賃金の見直しを求めており、直近では広東省、 海南省、吉林省、内モンゴル自治区が12月1日付で最低賃金の引き上げを実施している。年初以降、引き上げを発表した地方は今回の重慶市が21ヶ所目となる。
最低賃金の全国上位は、上海市の2,590人民元(約46,000円)を筆頭に、深セン市が2,360人民元(約41,918円)、北京市が2,320 人民元(約41,207円)、広東省が2,300人民元(約40,852円)、江蘇省、浙江省が2,280人民元(約40,497円)、天津市が2,180人民元(約38,720円)、山東省、重慶市が2,100人民元、湖北省が2,010人民元(約35,701円)となっている。
自転車産業1〜9 月で全国2.49 兆円で前年比+23.7%
2021年1〜9月一定事業規模以上の中国の自転車産業(電動スクーターを含む)は、合算の売上高が1,401.2億人民元(約2兆4,900億円)となり、前年同期比+23.7%となったと、2日に広州市で開催された中国自行車協会で報告された。同期の自転車とその部品の輸出額は、77億6,400万ドル(約8,770億円)に達しており、前年同期比+67.9%と直近5年で最高の大きな伸びを見せている。中でも、レース用自転車の輸出数量が+122.7%、マウンテンバイクが+50.6%と大きく拡大している。アメリカ、カナダ、チリ、ロシアなどで需要が旺盛で、1台あたりの輸出価格は平均71.2ドル(約8,043円)と、過去最高額まで上昇しており付加価値の積み上げも奏功している。
自転車の安全ルールが厳格化された2019年以降、リチウムイオン電池搭載の電動自転車(電動スクーター)が急増しており、2021年には新規搭載数が1,000万個を突破すると見られている。2011年の70万個、18年の307.2万個、19年の498.1万個から大きく飛躍しており、中国の電動スクーター保有は足元で3億台近くにまで積み上がっている。